17 犬どもがわたしを取り囲み/さいなむ者が群がってわたしを囲み/獅子のようにわたしの手足を砕く。
18 骨が数えられる程になったわたしのからだを/彼らはさらしものにして眺め
19 わたしの着物を分け/衣を取ろうとしてくじを引く。


「マタイによる福音書」
 27章32節〜55節
32 兵士たちは出て行くと、シモンという名前のキレネ人に出会ったので、イエスの十字架を無理に担がせた。
33 そして、ゴルゴタという所、すなわち「されこうべの場所」に着くと、
34 苦いものを混ぜたぶどう酒を飲ませようとしたが、イエスはなめただけで、飲もうとされなかった。
35 彼らはイエスを十字架につけると、くじを引いてその服を分け合い、
36 そこに座って見張りをしていた。
37 イエスの頭の上には、「これはユダヤ人の王イエスである」と書いた罪状書きを掲げた。
38 折から、イエスと一緒に二人の強盗が、一人は右にもう一人は左に、十字架につけられていた。
39 そこを通りかかった人々は、頭を振りながらイエスをののしって、
40 言った。「神殿を打ち倒し、三日で建てる者、神の子なら、自分を救ってみろ。そして十字架から降りて来い。」
41 同じように、祭司長たちも律法学者たちや長老たちと一緒に、イエスを侮辱して言った。
42 「他人は救ったのに、自分は救えない。イスラエルの王だ。今すぐ十字架から降りるがいい。そうすれば、信じてやろう。
43 神に頼っているが、神の御心ならば、今すぐ救ってもらえ。『わたしは神の子だ』と言っていたのだから。」
44 一緒に十字架につけられた強盗たちも、同じようにイエスをののしった。
45 さて、昼の十二時に、全地は暗くなり、それが三時まで続いた。
46 三時ごろ、イエスは大声で叫ばれた。「エリ、エリ、レマ、サバクタニ。」これは、「わが神、わが神、なぜわたしをお見捨てになったのですか」という意味である。
47 そこに居合わせた人々のうちには、これを聞いて、「この人はエリヤを呼んでいる」と言う者もいた。
48 そのうちの一人が、すぐに走り寄り、海綿を取って酸いぶどう酒を含ませ、葦の棒に付けて、イエスに飲ませようとした。
49 ほかの人々は、「待て、エリヤが彼を救いに来るかどうか、見ていよう」と言った。
50 しかし、イエスは再び大声で叫び、息を引き取られた。
51 そのとき、神殿の垂れ幕が上から下まで真っ二つに裂け、地震が起こり、岩が裂け、
52 墓が開いて、眠りについていた多くの聖なる者たちの体が生き返った。
53 そして、イエスの復活の後、墓から出て来て、聖なる都に入り、多くの人々に現れた。
54 百人隊長や一緒にイエスの見張りをしていた人たちは、地震やいろいろの出来事を見て、非常に恐れ、「本当に、この人は神の子だった」と言った。
55 またそこでは、大勢の婦人たちが遠くから見守っていた。この婦人たちは、ガリラヤからイエスに従って来て世話をしていた人々である。


「詩編」
 22編17節〜19節

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『十字架につけられる王』